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変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件
(2007/12/07)
樋口 泰行

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★★★★★

本書は著者の樋口泰行氏(現マイクロソフト日本法人COO)が、2005年にダイエー立て直しの切り札として社長に就任し、在任した499日間の経験を赤裸々に振り返りながら(単なる回顧録に終わることなく)、チェンジ・リーダーとして求められるリーダーの資質を明らかにした。

本書の大きな構成は、第一章「泥沼のリーダーシップ論」、第二章「現場力」、第三章「戦略力」、第四章「変人力」という形になっており、第一章では樋口氏が挑んだダイエーの改革について書かれているが、いきなりグイグイと引き込まれました。

旧態依然とした企業文化と負け癖がついた現場の沈滞感、度重なるリストラによる不信感などが蔓延する巨大企業の中で、「抜本的構造改革」と、将来の成長に向けた「創造的営業改革」を平行して実施するという困難極まりないミッションを、熱く強いハートと鋭利な戦略で着実に結果を出していく姿に痺れました。
だけどそれは決してスマートでカッコいいものではなく、大いに悩み苦しみながらも執念で前進していくという非常に泥臭いものでした。

不覚にも電車の中で目頭が熱くなるようなシーンもあるくらい、本当に壮絶な経験をされています。


そして第二章以降で、それらの経験のからの気づきをロジカルに説明しているため、言葉の重みが違い、非常に説得力がありました。(気づきの詳細については本書をお読み下さい)


樋口氏はハーバードビジネスクールでMBAを取得されていますが、MBAホルダーとしての視点も多くかかれており、今後ビジネススクールに通う予定の私にとって参考になる記述も多くありました。

具体的に参考になった箇所を以下に抜粋

「いくつもの会社と職種を経験する中で確信を持ったのは、現場の風土こそが企業発展のベースになるということだ。戦略や戦術はあくまでその上に乗せるものだ。」

「戦略力を鍛えるために何より重要なのは、リーダー自身が現実のビジネスにどれだけ真剣に向き合ってきたか、どれだけ格闘してきたかにある。その要件を満たしたとき、机上の理論に「凄み」が加わる。

戦略・戦術論の引き出しを増やすことも大事だけど、それを実現させるドライブ力、リーダーシップは実際のビジネスの中でしか養われない。だからビジネスから離れたくないと思い、夜間大学院のコースを選んだ私としては全く同意できる考え方である。

「アカデミックな戦略論は役に立つのか」の項に書かれていること
経営戦略や様々なフレームワークの蓄積、大量のケースをこなすことにより、問題の要素をすばやく因数分解できるようになったり、物事の本質を見抜く力が養われ、実行の優先順位を付けることができるようにはなるそうだ。だが変化の著しい経済環境の中では、既存のフレームワークの流用だけで済ますことや、学んだケースがピッタリ当てはまることはないと考え、自分にあった思考法を頭に組み込むこと、現場で体験し身体で覚えたことが肝要ということ。参考になる。

「マクロの戦略観」を備えよ の項に書かれていること
異業種、外資の参入、テクノロジーや規制の変化など市場の構造的変化を読み取る力が重要であるとしている。ちょうど私が選択したビジネススクールのコースは「市場競争戦略モジュール」で、担当教授も“異業種格闘技”を専門とする内田さんなので、しっかり学んでおきたいと思う。

T型人間を目指せ の項にかかれていること
多様性を備えたチェンジ・リーダーに必要な資質として、T型人間たれ、ということだが、Tのヨコ棒は幅広い知識(業界知識、経営企画、営業、財務、マーケティングなどなど)を意味し、Tのタテ棒は特定領域の深堀り、エッジを意味している。これはまさにMBAが目指す人間作りにあたる。

などなど、、


「軸の精度+実行力=変人力」を鍛えて、熱く周りを変えることができる人間になりたいと思う。



P.S. 本書を読めば、ほとんどのビジネスパーソンが経験し得ないような過酷な体験と、その気づきを知ることができる。これを2,000円以下という安価な値段で買えるということに深く感謝するとともに、あらためて本って素晴らしいなと思いました。
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