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人事マネジメントの最終課題作成のために読んだ一冊。

課題とは、小型精密モーターA社のケースを読んで、その会社に適したアセスメントシステムを構築し、理論的裏づけも含めてレポートにまとめるというもの。

課題作成のために読んだ、といっても講義で配布された資料や参考資料だけでも結構な量で、しかもWebからも情報収集ができるから、本来は本書レベルの専門書は読む必要はない。

でもHR分野は採用のインタビューくらいしか実際には関わってこなかったので、この機会に深く理解するため本格的な本書を腰を据えて読んでみた。(エライ)

人事アセスメントの科学―適性テスト、多面観察ツール、アセスメントセンターの理論と実際
(1998/01)
二村 英幸

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★★★★

いきなりだが「人事システム」についての総論から言うと、ベストなシステムとは、ある程度の納得性と妥当性が担保された、その時代にあったシステムであること。個人的にはこの程度しかいいようがないと思っている。
なぜならまだまだ研究途上の領域ということに加えて、人の感情が大きく成否を左右するため、心理学や文化人類学的な要素も多分に含む複雑な分野だからだ。

人事マネジメントの講義は本課題の提出をもって終了し、一通り人事システムの歴史から日本的人事システムと欧米式人事システムの違いなど多様な知識は吸収できたと思うが、終わってみた現在の感想はどうかといえば、やはり「難しい」の一言である。

そんなわけで、漠然として主観的な人事システムを可能な限り客観性(定量的、多面性、継続性など)を持たせて、肝である納得性と妥当性を高めようとしているのが本書で、まさに私が読みたかった内容と合致していた。


大きな目次項目は以下の通り。


第一部 解説編 公正、納得をめざす3つの人事測定ツール
(1). 「人を測る」ということ
(2). 三つの人事測定ツールのあらまし
(3). 採用選考のための測定ツール
(4). 昇進昇格選考のための測定ツール

第二部 研究編 人事アセスメントの科学
(5). 人事測定ツールの妥当性研究
1. 経営人事観の動向と人事アセスメント、2. 「妥当性」について、3. 能力適正テストの研究、4. 性格適正テストの研究、5. 多面観察ツールの研究、6. アセスメントセンターの研究、7. 実践的能力の測定に関する研究、8. 人事測定ツール論、まとめ



このように盛りだくさんの内容で、辞書として必要な際に必要なページを見る、というような使い方が本書の正しい利用方法かもしれない。実際それぞれのツールが考案された背景や目的、運用方法から、図表や統計データによる裏付けや解説もわかりやすいため、一見使いやすいようにも思える。

だが、、、、今回の課題で与えられたケースに当てはめようと、人事になったつもりで真剣に考えてみたが、これがなかなかしっくりこない。

例えばアセスメントを導入する場合、どのツールをいくつ使うのか、どれくらいの期間アセスに使うのか、いくらで、誰が(アセッサーの育成は?外注?どこへ?)、なに(コンピテンシーは?)を測るのか、等々、ほんとに無数の検討要素があって、一筋縄ではいかないことが容易に想像できる。

理論がわかって正しいと思われるシステムを完璧に組んでも、それが動かなければ意味がない。
現場レベルの運用まで含めて考えると難しさが見えてくるが、逆にいえば本の上っ面を読んだだけではそこが見えてこないので、気をつけねばならない。


MBAコースのたくさんある授業の1コマでしかない人事マネジメントだが、人事システムが思ったより複雑で、安易に決めてはいけないものだ、ということがよく理解できただけでも大きな収穫かもしれない。

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