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映画「ホテル・ルワンダ」を観たことがあったので、ルワンダで1994年に起きたフツ族がツチ族を大量虐殺したという事実を少しは知っていた。本書はその虐殺を数ヶ月にわたり狭いトイレに8人のツチ族と共に隠れ続け、奇跡的に生き抜くことができた、ある女性による魂のドキュメントだ。

これほど強烈で悲惨なノンフィクションは読んだことがない。読後少しの間ほかのことはなにも考えることができないくらいのインパクトがあった。

本書は虐殺そのもののインパクトより、生き抜いた女性、イマキュレー・イリバギザさんの“強さ”に心を打たれる。

生かされて。生かされて。
(2006/10/06)
イマキュレー・イリバギザスティーヴ・アーウィン

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★★★★★

約3ヶ月で100万が殺された。100万人、イメージがつきますか?

以下の政令指定都市クラスの都市から人が全て消えるのと同じ規模である。

仙台市・・・・ 1989.4.1・・ 1,027,329
さいたま市・・ 2003.4.1・・ 1,182,744
千葉市・・・・ 1992.4.1・・・ 930,388
川崎市・・・・ 1972.4.1・・ 1,342,262
新潟市・・・・ 2007.4.1・・・ 812,631
静岡市・・・・ 2005.4.1・・・ 712,170
浜松市・・・・ 2007.4.1・・・ 807,073
神戸市・・・・ 1956.9.1・・ 1,528,687
広島市・・・・ 1980.4.1・・ 1,157,846
北九州市・・ 1963.4.1・・・ 990,585

だがルワンダの人口は約800万人だ。死亡者数の割合は8人~10人に1人・・・
日本でいえば1000万人をはるかに超える人数が死んだことと同程度のインパクトだ。

そういった規模の大きさにも戦慄させられたが、私が考えさせられたのは以下の3点。


1. 国営放送で虐殺を煽っていたこと

教育レベルの低い大多数の人にとって、「政府=エライ人=正しい人」という認識で、軍隊や過激派だけでなく一般市民の大半も虐殺者と化してしまった。これが短期間で膨大な死者が出てしまった最大の要因と思える。(ほとんどの人は隣人に殺された)

・・・たとえ政府の言であったとしても、国民が自分の頭でそれが正しいかどうか、少しでも考える習慣があったらこんなことにはならなかったと思う。
これは国民が情報統制を受けていたり、発展途上国ゆえに教育レベルが低い場合によくある気がする。


2. 国連をはじめとする国際社会の対応が悪い

国連は虐殺が終わる頃に介入したが、遅すぎる。宗主国のベルギーにいたっては責任放棄も甚だしい。この文明社会が発展した時代にナタやオノで民族間の争いに決着を着けるなんてありえない。
どんな事情があったとしても積極的に介入して阻止すべきだったと思う。


3. 「許し」が自分にできるか

とうぜんだが本書の肝はここにある。私もイマキュレーさんを見習って許そうと思う。
なんて軽々しく言えるわけが無く、間違いなく無理だと思う。
だがこんなふうに魂の浄化をおこなって、再び前を向いて生きた強い女性がいたことは覚えておこうと思う。


最後に、先週元サッカー日本代表の中田英寿のドキュメンタリー番組を見ていたら、なんとルワンダを訪れていた。中田氏も「ホテル・ルワンダ」を見て興味をもったそうだ。

興味深かったのは、ツチ族とフツ族間で結ばれた若い夫婦と中田氏の対談だ。かなり事件の傷は癒えてきたようだが、まだ事件の話題に触れるのはセンシティブなようで、詳しい内容になると黙ってしまっていた。

だが、こうしてフツ族とツチ族のカップルが増えれば、少なくともその子供世代では怨みが浄化されると思う。いや、そうあってほしいと願う。


本書は広く万人に薦めたい。激しい怒りや悲しみに向き合った時、きっと本書が役に立つと思うから。

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